“おばけの本”特集 〜初級編〜  1999.9

子どもは恐いものが大好き。絵本でも“ドキドキ“はよく取り上げられるテーマです。そんな中で も一番人気は、やっぱりおばけの本。数も多ければ出番も多く、夏場に限らずオールシーズンひっ ぱりだこです。こわ〜い売れっ子絵本たちの中から、今回は「甘口から中辛」(カレーライスで言 えばネ・・・)のところをご紹介いたしましょう。


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おばけがぞろぞろ

ささき まき作.絵
福音館(本体価格\743.)
お勧め年齢:乳児向け
サイズ:横20.5×縦21.5



おかしな格好のおばけたちが昼間っから、友だちを誘っています。「あそびましょ」「うんあそぼうよ」樹 からでてきた、ぞぞまるくん。ごみばこおばけの、おろむかくん。消火栓からにゅーウとでてきた、ぞんび えくん。どのおばけもちょっとだけ恐い。うんと恐いのは、最後のページでおばけたちが「しーんごちゃ ん、あそぼう!」と人間の男の子を呼んでるところ。昼間っからそんな事いわないでっ!

おばけなんてこわくない

中川ひろたか作. 村上康成 絵
童心社(本体価格\1300.)
お勧め年齢:幼児から

サイズ:横22.5×縦21



キャンプに行った幼稚園のみんな。ファイヤーストームがおわり「もう寝る時間ですよ!」と園長先生に言 われても、子どもたちは承知しません。こんな時にやらないでは済まされないのが、肝だめし。よーし、と いうわけで、名札を持って鳥居をくぐる子どもたちを、園長先生があの手この手で驚かします。でも、その 園長先生のまえにたくさんの小さなオバケたちが現れて・・・。おなじみピーマン村シリーズの新刊です。

おばけの地下室たんけん

デュケノア作. 絵 おおさわ あきら訳
ほるぷ出版(本体価格\1400.)
お勧め年齢:幼児から
サイズ:横22×縦17



西洋のおばけもなかなかすてきです。何しろ体が透けているので、かべもスイスイ通れるし、おいしいワイ ンでほんのりピンクの、穴あなチーズで穴あなのからだになれるという訳。さて、3作目のこのお話しで は、夜遊びしていてちょうど夜中の12時、どすん!どすん!という大きな音がおばけたちをおびえさせま す。どうも音は地下室から。おっかなびっくりで地下室に降りるおばけたちの前にはネズミやクモが次々現 れますが、最後に棺桶から現れたおばけの正体は?

妖怪図鑑

常光徹作. 飯野和好絵
童心社(本体価格\1400.)
お勧め年齢:幼児から
サイズ:横28×縦22



妖怪はおばけと兄弟のような間柄。力を合わせて人間を恐がらせている・・・ような気がしませんか?その妖 怪を図鑑にしてしまったのが「学校の怪談」を書いたこの人。山姥や天狗など大昔の妖怪から、口さけ女や ガイコツライダーなど現代の妖怪までをおっかなーい図解入りで解説。たとえば河童については特に詳し く、その生態や不思議な力、弱点、豆知識から、語り伝えられた河童にまつわる伝説まで。扉には47種の妖 怪の絵のオマケ付きです。