恒例“クリスマスの絵本” 特集

12月といえば、クリスマスの絵本をご紹介しないではいられません。店内がクリス マスの本でいっぱいになると、訳もなく幸せな気持になるのだから不思議です。キリ ストの降誕にまつわる本、サンタさんってどんな人なのかを伝える絵本、そして、ク リスマスにまつわる様々なエピソードを描いた絵本。さまざまなテーマのクリスマス の本の中から、今年あなたはどの一冊を選びますか?


バックナンバーリストはこちらをご覧下さい。

ミセス・サンタはおおいそがし

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アイブス作・絵 岩崎宏美訳
文溪堂(本体価格\1500.)
お勧め年齢:幼児
横22×縦27.5



世界にはどうも大勢のサンタさんがいるらしい。イヌとネコと3人暮らしのサンタさ んもいれば、たくさんの白熊や雪だるまと暮らしているサンタさんも。で、この本の サンタさんは「ミセス・サンタ」つまり奥さんと暮らしています。ある年、サンタさ んは赤いポツポツのできる病気にかかって起きられなくなりました。子どもたちから の手紙が次々と届くようになり、ミセス・サンタはサンタのお仕事を自分が替わりに やろうと決心し、プレゼントを用意します。ところが、手伝ってくれるはずのトナカ イたちも同じイチゴ顔!そこでミセスサンタは、自分の自転車を掃除機と傘とカゴで 改造して、プレゼント配りに出発しましたよ。ミセス・サンタのお仕事がどうぞ上手 く行きますように…。

空飛ぶトナカイの物語
−科学が神秘を解明するとき―

サリバン作・ウルフ絵 井原美紀訳
集英社(本体価格\2800.)
お勧め年齢:中学生から
横23.5×縦27.5




これは、もうサンタクロースを失ってしまった人のための本です。作者は子どもの頃 のサンタさんとの思い出を大切にしながらも、自然科学ライターとしてトナカイの研 究をしながら暮らしている“普通の”大人です。あるとき彼は信じられないものを目 撃しました。それは親切なイヌイットの家庭に滞在している時のことでした。大きな 鳥のようなシルエットが空を飛ぶのを見たのですが、それには、はっきりと4本の足 があったのです。さらに彼はそのイヌイットの村の博物館で、古い書きつけに空を飛 ぶトナカイの絵を見つけました。イヌイットたちはサンタクロースの事は知らない が、「カリブーは飛ぶよ。」と言います。トナカイはイヌイットの村ではカリブーと 呼ばれています。作者は調べ始めました…。

クリスマスものがたり
クリスマスおめでとう
クリスマスのまえのばん

ワイルドスミス作・
絵 曽野綾子
太平社
(本体価格\2428.)
お勧め年齢:幼児から
横25×縦32



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ひぐちみちこ作・絵 
こぐま社
(本体価格\1200.)
お勧め年齢:2歳から
横24.5×縦19.5




ムーア作
デンスロウ絵
福音館
(本体価格\1800.)
お勧め年齢:幼児から
横22.5×縦29





キリスト降誕と、ムーアの詩によるサンタさんの絵本は、まず1998年版“クリスマス の絵本” 特集をご覧ください。 そのうえで重ねてご紹介するのがこの3冊です。『クリスマスものがたり』は,雪深 い中に描かれたキリスト生誕の物語です。実際にはその日のベツレヘムは『クリスマ スのおはなし(徳間書店刊)』のように青々と草が茂っていたのでしょうか、それと も雪降る寒い夜だったのでしょうか?小さい方むけにはこの2冊よりもやさしい『ク リスマスおめでとう』をお奨めします。クリスマスはキリスト様の誕生日ですよ、お たんじょうびおめでとう。というごくシンプルなストーリーになっています。 『クリスマスのまえのばん』はおなじみクレメント・C・ムーアの詩に絵を付けたも のです。アメリカの古き良き時代の田舎を舞台にしたデンスロウの絵が味わい深く、 こだわるあなたにお奨めしたい“あおいコート”のサンタさんです。