|
“まめ・マメ・豆” の号 2004.5
煮豆、お赤飯、豆腐、味噌汁、ポークビーンズに茹でマメのサラダ。毎日の食生活を支えてくれる、豆。もうひとつ豆の有り難いところは、育てるのに手間いらずということです。台所で使い残した豆を一晩水に浸けて、プランターに蒔いた事があります。みるみる芽が出て枝が伸び・・・、ジャックの豆ほどではありませんけれども、3ヶ月程度で"枝豆"を楽しむことが出来ました。よ-く見ればどれにもお揃いのオヘソの付いた、ころころと硬い豆。あのちいさなひと粒ずつには、土から芽を出して、たくさんの豆を実らせるための設計図が内蔵されている、という訳ですね。豆の絵本もお楽しみください |
まめの
|
|
|
|
土から芽を出した豆の双葉、ぐんぐん伸びて花が咲き実が生って、干されて炒られて食べられるまでの、いわば豆の一生が、「ひとーつ、まめ ひとつ あったとさ。」から「とうで とうとう つかまって、なべで いられて、ぱちん ぷんぷん ぷっつん!」までの、かぞえ歌に収まっています。豆の花も素敵だし、枝豆情報も載ってるし・・・。豆ってすごいんだね、と小さい人がびっくりしてくれる事でしょう。 |
ジャックと豆のつる −イギリス民話− |
|
木下順二 文 田島征三 絵 |
|
ジャックのうちの牝牛がミルクを出してくれなくなったので、牝牛を売るしかなくなった。それなのに市場へ行く途中、ジャックはへんなおじいさんに会って、大事な牝牛を一握りの豆と取り替えてしまいます。おっかさんの怒ったこと!豆を庭に投げ捨てて眠ってしまったジャックは、翌朝、外が薄暗いのに驚きます。一晩のうちに豆の木が育って、天まで伸びていたのでした。さて、豆を伝って人食い鬼の家に行き、最初は金袋を、二回目は金の卵を産むめんどりを盗って来たジャック、よせばいいのに三回目に出かけて行って、盗んだ金のハーブに叫ばれて、とうとう人食い鬼に見つかってしまった。誰もが知っているイギリスの昔話ですが、木下・田島コンビになるこの絵本、何とも土臭くて味わい深くい仕上がりです。 |
ジュディの
|
|
ドイル 作 アリボーン 絵 山口文生 訳 評論社 ¥1,365.(税込) 横19.5cm ×縦28.5cm 対象:小学生から |
|
おじいちゃんがジュディに、いんげんまめの種を持ってきてくれました。二人は庭の日当たりの良い場所に種を蒔き、ジュディはその日から、水をやったり間引いたりしていんげんまめの世話をしました。ぐんぐん伸びるインゲン豆は、おじいちゃんに添え木を立ててもらうと、そこに巻き付いてもっと伸び、真っ赤な花を咲かせて実をつけはじめました。見に来てくれたおじいちゃんに「そろそろ あじみをしてもいいころだ」と言われてジュディはびっくり!「食べるなんて、思ってもみなかった」 豆は秋の終りまで一家の食卓を楽しませ、最後に生った硬い実から、ジュディとおじいちゃんは来年用の種を選んだのでした。いんげんまめの育つ様子も丁寧にえがかれていますが、お話が進むにつれおかあさんのお腹が大きくなり、秋にはジュデイはお姉さんになっています。一家のペットの白いネコも活躍します。幸せそうな一家の様子が垣間見え、何度ページをめくっても見飽きません。 |