おとうさん、遊んで! 特集 2004.6

 お父さんがおうちにいる日は、子どもたち、わくわく。会社に出掛けるときの難しい顔はどこかにやって、きょうはお父さんが一日遊んでくれるんだ!大きなおひざにすっぽり入るのもいいし、いっしょにいたずらして、お母さんから叱られるのだって何だか楽しいし。ダイナミックな遊びや空想遊びは、お父さんのお得意分野なんですね。

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かばさん


やべ みつのり 文・絵 
こぐま \1,155.(税込)
横21cm ×縦18cm
対象:2歳から

 お父さんとふたりで動物園に行って、かばさん一家を見てきました。家に帰ると、どうやらゆっくりしたそうなお父さんに、みつこは言います。「かばの あかちゃん きたよ。かばさん しんぶん よまないよ」そしてお父さんの背中に乗ったり、「おみずでーす」とシーツを広げて飛び込んだり。誘いに乗ったお父さんも、お水に潜るふりをしたり大きな口をあけて見せたりして、ふたりは動物園のかばさん親子そっくりです。遊び疲れたみつこは、父さんかばさんに抱かれてねんね。幸せな"あかちゃんかばさん"でした。





とんとんとん!
とをたたくのはだあれ?

グリンドレー 文 ブラウン 絵 
灰島かり 訳 
評論社 ¥1,365.(税込)
横18.5cm×縦23.5cm
対象:4歳から

 女の子がベッドで眠りにつこうとしていると、誰かがどんどんどんとドアをたたきます。「とをたたくのは だあれ?」すると毛むくじゃらのゴリラがいて、「おまえの へやに いれてくれ」。ぎゅうっと抱いて息の根止めてやるというのです。女の子は勿論、「そんなの やだもん。いれて あげない!」と断ります。でもまたドアをたたくものがいて、カエルに変えてやるぞ、と魔女が。かさこそドアをこするおばけや、がりがりドアを引っかくかいじゅうも、次々にやって来るので、もう女の子はシーツに顔を埋めんばかり。そこへ、とんとんとんと音がして、温かいココアを持った父さんが!女の子は安心したり喜んだり。
 たとえお話の中とは言え、お休み前の女の子をこんなに恐がらせて大丈夫?と、心配になるところですが、女の子は最初から知っています。やってくる悪者たちはみんな父さんのスリッパをはいていると・・・。心ゆるしあった同士の、楽しい空想遊びだったのですね。今はまだ、とうさんが彼女のヒーローです。


あそぼう あそぼう 
おとうさん


浜田桂子 作・絵
福音館 ¥880.(税込)
横19.5cm ×縦28.5cm 
対象:3歳から大人まで

 お出かけの予定も特にない休日の午後。お父さんと子どもたちが一緒に遊びます。持ち上げる・放り投げる・くすぐる・覆いかぶさる・振り回す−。お父さんにしか出来ない、ちょっと過激な遊びですが、お父さんだからこそ、子どもたちは安心して楽しめます。散歩に行った公園でも、夜お風呂に入っても、お休みタイムの布団の中さえ、子どもたちの興奮は納まりません。楽しい楽しい日曜日でした。
 かがくのとも傑作集に「あそぼう あそぼう おかあさん」とともに収録され、遊びのヒントがいっぱい詰まっています。父親参観や運動会でも活躍しているこの絵本。父の日にプレゼントしたら、お父さんに喜ばれる・・・はず、ですよね?




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