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"おさかな大好き!"の号 2006.3
しばらく前、スーパーの魚売り場に「魚・さかな・サカナ、さかなをたべ〜ると・・・」という音楽が流れて、魚の売上に貢献したことがありましたね。私たちの日本列島は海に囲まれているゆえ、縄文時代から海の幸をおいしく頂いてきました。あのへんてこりんな歌のお世話にならなくても、大陸の人たちに比べ、わたしたちには「お魚大好き」の遺伝子は強く受け継がれていると思うのですが、あなたの食卓はいかがでしょう?その上こんな絵本があったら、メインディッシュは毎日お魚? |
魚市場 |
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沢田重隆作・絵 |
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真夜中、大型保冷車が、全国各地で取れた魚を積んで魚河岸に集まります。そしてセリに掛けられ、解体され、仲卸売り場に並ぶのは早朝6時半。魚屋や飲食店に買われて、魚は食卓へ。臨場感あふれる市場の様子の後には、鮮魚、エビ貝イカのなかま、加工品、さらには魚河岸ファッション(!)や業務用の道具の図鑑が続いていて、おおいに楽しませてくれます。わたしが好きなのはなんといっても、一番最後の「にぎりずし」のページ!聞いた所では、このページを熟読して、お寿司屋さんでむずかしいものを注文した子もいるらしい。パックの切り身でなく、おおきなお刺身のかたまりを買いに、魚市場へ出かけませんか。 |
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さかなをたべる
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なかのひろみ・まつざわせいじ作 |
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鯛に始まりいわし、まぐろ、ふぐ、アンコウまで15種類の魚のおいしい食べ方と、食の雑学が、楽しいイラストともに並んでいます。図鑑とお料理の本が合体したような作りで、左側の魚のアップに「悪いわね!」と言いつつ、右側の食べ方のページを見て、「今度は、絶対これを食べよう・・・」と、健全な食欲がむくむく。これで下調べをして、魚市場へ出向くと良いかも。魚のさばき方付き。「絵本 すいぞくかん」シリーズ。 |
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イラスト版
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坂本廣子作 深見春夫絵 |
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子どもむけのお料理の本には、意外と魚料理が登場しません。でも、基本がわかれば子どもたちにも出来るはず。そこでご紹介するのが、―こどもとマスターする37の調理の知識―とサブタイトルがあるこの本。魚介に関しては、「魚を手開きする」「魚をおろす」「えびの背わたを取る」の項目がある他、包丁の使い方、切った後のまな板の片付けなど、調理の基本が、丁寧な図解と子どもにわかりやすい視点で解説されていています。子どもが自分で学ぶ他、大人が子どもに教える場合の助けにもなります。ひょっとすると、うろ覚えの知識を確認するための、大人のカンニング用としての出番が多かったりして・・・。配膳や、食事のマナーにまでふれ、「台所育児」を提唱する著者、坂本さんの思いが感じられます。魚市場から帰ったら、さあお料理しましょ! |