"おへそ・オヘソ・お臍"の号  2007.3

 体の中心にあって、なにやら気になる存在でありながら、その役目はどうもはっきりしないおへそ。カエルにはおへそがないといって笑ったり、カミナリさまに取られないように用心したり、別段機能は無さそうなこのおへそを、わたしたちはどうも特別扱いしている気がするのですが・・・。おへそは、絵本でもよく取り上げられるテーマです。

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おへその あな

長谷川義史
BL出版¥1,365(税込)
横21.5cm×横27cm
対象:3
歳から

 生まれてくる赤ちゃんを楽しみにしている家族たち。赤ちゃんもお母さんのお腹の中から、みんなのことを見ています。おへその穴から覗くお兄ちゃんは、赤ちゃんに上げるロボットを作っているところ。お姉ちゃんは、赤ちゃんのためにお花を育て、お父さんは赤ちゃんの名前に悩んで、みんな赤ちゃんがやって来るのが待ちきれないみたい。おへその穴からは、音も匂いも届いて、世界中が「おいで おいで うまれておいで・・・」と呼びかけて来るのを、赤ちゃんは感じます。その夜家族が眠った後で、赤ちゃんはおへその穴から言いました。「あした うまれて いくからね。」
 新しい家族を迎えるご家庭にも、自分がおなかにいた時を思い出したい人にも、ただ幸せな気持ちになりたい人にも・・・。


 



ハルとカミナリ

ちば みなこ 作・絵
BL出版
¥1,365.(税込)
横21.5cm×縦26.5cm
対象:3歳から

 雷が鳴ってハルの家にへんてこな二人組みがやって来ました。二人はカミナリの親子ゴロリとピカリで、ハルを雲の上のへそまつりに招待します。雲の乗り物で空に上ると、そこはカミナリさまの村。ご馳走は、子どものおへそを雲の畑に植えて生らせるへその実。今はもう、本当のこどものおへそを取って食べたりしないんだって。へそ酒、へそチーズ、へそコロッケ、へそカステラ、へそまんじゅうに魚のへそ煮、へそぼし。村中のカミナリさまが集まって、歌ったり踊ったりしている時、お年寄りのカミナリが言いました。「へその実はおいしいなあ。でも、ほんとうのおへそは もっと うまかったなあ」 すると、カミナリさまたちのハルを見る視線が怪しくなってきて、「おへそ みせてー!」だって。 大変!ハルは慌てて逃げ出して・・・。



 

おへそのひみつ

やぎゅう げんいちろう 作・絵 
福音館 ¥838.(税込)
横23.5×縦25.5cm
対象:4歳から

 だれのおなかにもひとつずつ付いているおへそって、いったい何だろう。おなかのオマケ?おなかの飾り?おへそは、お母さんのおなかの中にいたころ、お母さんと繋がっていたながーいおへその取れた跡って、みんな知っています。それでは、生き物は生きていくのに「さんそ」と「えいようぶん」が必要なので、お腹の中にいるときは、この「ながーいおへそ」を通して、お母さんからそれをもらっていたんだ、っていうのは知ってたかな?
おへそは本当にカミナリさまの好物か、おへそのゴマを取るとお腹が痛くなるのか、など等の素朴な(しかし、子どもたちには重大な)疑問も取り上げている、誰もが昔お世話になった「ながーいおへそ」に関する、楽しい知識の絵本です。<かがくのとも傑作集シリーズ>




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