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“日本のクリスマス絵本”特集 2008.12
クリスマスの絵本は何と言っても、キリスト教圏の作品がその精神も雰囲気も良く伝えていると思っていました。でも最近は日本の作家の新刊にも、印象深い作品が多くなりました。クリスマスは、宗教を越えて「子どものお祭り」になってきたのかもしれません。クリスマス絵本今年の特集は、日本の作家が描いた新旧の作品から、お奨めの3点です。 |
もぐらのおくりもの |
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いわきたかし文 しまだみつお絵 |
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森に雪が降り、動物たちの間でクリスマスが話題になりました。でも、サンタは良い子のうちにだけ来るらしいというウワサ。みんな自信なさそうにしています。そこで、「サンタはいじわるじゃないよ。プレゼントは みんなもらえるよ」と、請け合ったもぐらのもっく。こうしてサンタさんを引き受けたもっくは、みんなが喜びそうなプレゼント作りに精を出します。スキーに太鼓に首飾り、大きなペロペロキャンディ。何日も掛けて作ったステキなプレゼントを配ろうと、その夜もっくが外に出ると・・・。 |
くろうまブランキー |
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伊東三郎再話 堀内誠一絵 福音館 ¥840.(税込) 初版1958.12(こどものとも) 横19.5cm×縦27cm 対象:4歳から |
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小さな農場に生まれた黒馬、ブランキー。一生懸命に働いても、主人に大切にされることなく日は過ぎ、年を取って、とうとう道に倒れてしまいました。するとサンタクロースが天から降りてきて、ブランキーを励まし、プレゼントをつんだソリを引くように言います。その晩はクリスマスイブでした。サンタのそりは重くなくて、もう叩かれる心配もありません。ブランキーはサンタさんに愛され、頼りにされる大切な相棒になったのでした。 |
ありがとう |
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内田麟太郎文 かすや昌宏絵 |
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男の子には雪のクリスマスなんか、ロマンチックどころか大迷惑でした。パンを盗み廃車になったバスで眠る彼は、心もすさんでいます。どうせ、ぼくのとろへなんかサンタさんは来ないと、クリスマスの賑わいに背を向ける彼でした。そしてその夜、そんな彼の眠りの中へサンタさんが届けてくれたものは・・・。 |