“小さな生き物たち”の号 2009.8

 夏。自然がもっとも旺盛に活動する季節。家族で出かける野山にも、家の近くの見慣れた場所にも、子どもたちが手にするのに丁度良い、小さな生き物たちがたくさんいますね。身近にいる小さな友だちにご注目を。

バックナンバーリストはこちらをご覧下さい。

書名からの検索はこちへどうぞ




くものいえ

徳田之久文・絵 
童心社
¥1,050.(税込).
初版1975.6
横19cm×縦21cm
対象:2歳から

 雨上がりに、たくさんのしずくを付けたクモの巣を見かけることがあります。それは目を奪われる美しさですが、くもが巣を編む目的は勿論「美しさ」の追求ではなく、まさに食べるため。この絵本では、始めの一本からのクモの巣張り、獲物が掛かる様子や強いバッタに巣を破かれるところなどを、正確なスケッチで見せています。そういった絵を眺めて感じるのはやっぱり、たくましさと機能美。生活の中では仲間ずれにされがちな、八本足の仲間のをもう一度観察しませんか。

 


もりの
 くうちゅうさんぽ

松岡たつひで文・絵
福音館 
¥1,260.(税込)
初版2007.6
横29cm×縦21cm
対象4歳から

 

 前作の「あまがえるりょこうしゃ」で、陸に住む虫たちをトンボ池に案内したかえるくん。今回は紙飛行機を使っての森の空中散歩を企画しました。参加したメンバーは今回もテントウムシ、ダンゴムシ、カタツムリ。飛行機は首尾よく森の上空へと飛び立ちました。空の旅は感激の連続ですが、ツバメに狙われたりコウモリにぶら下がられたりの危機もあり、スリルに富んだフライトとなりました。
 愉快な筋書きとたくさんの生き物の登場で楽しませてくれる絵本なのですが、前作同様、弱いものが強いものに喰われて自然界が維持される、生態系についてもきちんと描かれています。生きものの生きる様子を見せてくれる図鑑ともしても興味深く読めます。


 



もってみよう

松橋利光写真・
小学館
¥1260.(税込).
初版2005.8
横19.5cm×縦25.5cm
対象:生き物好きの人みんな

 虫や小さな生き物に出会った時、“お近付き”になるためにはどうしたらいいのだろう。触ったら嫌がるかしら・・・。持ったら傷めてしまうかしら・・・。それとも攻撃されてしまうかな・・・。怖い気持ちを抑えて小さな友だちに触ろうとする時に役に立つ、扱い方の本です。触ってはいけない危険な生き物のページ付き。



ページのTOPに戻る