“お父さんの声で読んでほしい絵本”の号 2013.6
絵本は、特に声色を使う必要もないし、だれが読んでも聞き手に伝わるように出来ていると思います。それでも時には、“この絵本は男性の声で読みたいなあ・・・”と、思う作品に出会うこともあります。そんな時には、自分にはない声質が羨ましくなります。お父さんに、太くて低い声を生かして読んでほしい絵本をセレクトしました。 |
まさかりどんが さあたいへん |
かこ さとし 文.絵 |
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大きなまさかりが大きな木を、どすんと切り倒すところからお話は始まります。次々に登場する道具たちは、よき ちょうな 大なた なた のみ とんかち かなづち ・・・。道具たちが力を合わせて作ったのは、おや!素敵なピアノ。次には、やっとこ ドライバー ドリル レンチ が登場して、あっという間にロボットを組み立てました。普段からお父さんの使う道具に憧れている男の子たちには、お父さんと一緒にこの絵本を読むのはとても嬉しいはず! あ、そうそう、最近は理系の女子も望まれているのでした。お父さん、よろしく! |
ねぎぼうずの あさたろう その1 |
飯野 和好 文・絵 |
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武蔵の国のねぎ畑で育った、ねぎ坊主の男の子あさたろう。正義感とネギ汁を武器に、生まれ育った畑を飛び出して旅に出ます。第1巻ではキュウリのお侍の刃を逃れたあさたろうですが、旅はまだまだ続いて・・・。 |
かっぱ | 杉山亮 文 軽部武宏 絵 |
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晩のおかずに魚を釣ってくるはずの父親が、河童とすり替わってしまいました。好物の焼き団子ではなく、キュウリをむさぼるその姿に、女の子は、「お、おまえ。おとうじゃねえな!」。さあ、そこからが怖い。手加減しない怖さを・・・というこのシリーズの絵本の中でも、特に河童に追いかけられる場面の怖さは半端ではありません。でも、人間とかっぱ、二組の親子の情がほのぼのとした結末には、十分に救われます。お父さんのひざで、怖がったり甘えたり出来る、お父さん専用絵本として、どうぞ。 |