いつか出会えたらいいな。”の号 2013.11

 どこか遠く、または近くだけど我々ヒトにはわからない所で、彼らは暮しているかもしれない。どんな姿で?何を食べて、どんな生活を?かつてヒトの近くにいたという言い伝えの種族の詳細が、絵本になっていますよ。作家たち、どこでこんな情報を手に入れたのでしょう・・・。彼らの存在をを信じることのできる読者のための、お楽しみデータブックです。

 

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ノーム 不思議な小人たち

 

ヴィル・ヒュイゲン 
リ−ン・ポ−ルトフリ−ト 
遠藤周作/山ア陽子/寺地五一
グラフィック社
\2,940.(税込)
初版 2013.10.25(旧版1979.11)
横21.5cm×縦30.5cm
対象:子どもから大人まで

 

 

 きっといると信じたい人たちの代表格は、小人でしょう。ひとくちに小人といっても、その種族はたくさんあって、きっとまだヒトには知られていないものもあるに違いありません。その中でノームは、わたしたちにとってはお馴染みさん。この本では、著者ヒュイゲンが20年に及ぶ観察に基づいて(と、書かれています。)、ノームたちの歴史、体の特徴、医学的な知識や価値観など詳細に解説しています。暮らしや農業・工芸の技術はわたしたちヒトと似た面もありますが、300歳を越えてやっとお年寄りという長寿で、動物に対する特別な能力などもある様子。科学技術に走ったヒトの暮らしを、どう思っているのでしょうね。

 


 

 

オニの生活図鑑

 

ヒサクニヒコ 文・絵    
国土社 
\1575.(税込)
初版 1991.3.10
横19cm×縦23.5cm
対象:4歳から

 

 

 日本人にとっての「不思議な仲間」の筆頭は、オニですね。昔話に登場するだけでなく、魔除けになったりことわざに取り上げられたりして、現代のわたしたちにも今だ鮮明なイメージを与えてくれています。各地に残る伝説や史跡から鬼の暮らしぶりを調べた、作者のヒサさんによりますと、鬼の中には山オニ族と海オニ族がいたそうです。縄文時代風の服装をした鬼たちが鉄器を使い、生活は豊かだったようで食材は大変豪華・・・というのが、ヒサさんの調査結果です。でも、オニたちは昔話の中で退治されてしまって、もう我々の記憶に残るのみと書かれています。そうかなあ。

 


 

ラップランドのサンタクロース図鑑

北欧コルヴァトゥントゥリからのおくりもの

 


ペッカ・ヴオリ 文・絵 
迫村裕子 
文溪堂
\2,415.(税込)
初版 2004.11

横24cm×縦30.5cm
対象:子どもから大人まで

 

    

 いるかいないか。例年この時期には熱い議論の対象となるサンタクロース・・・。この絵本では、ラップランド-とんがり帽子王国コルヴァトゥントゥリと地名が明記されているのが、「いる」派にとって心強い情報ですね〜。
 なんでも、サンタさんについて尋ねてくる子どもたちからの手紙があまりに多いので、トントゥの親方会議で話し合ってこの本を作ったのだとか。(と、前書きにあります。) サンタさんの普段の暮らし振りやクリスマスの準備、サンタさんの奥さんの事、さらにはサンタさんの赤ちゃん時代の情報のすっぱ抜きまでの面白情報にあふれたこの本、、当然ながら一緒に活動するトントゥのこともたくさん描かれています。ところで、サンタさんのお手伝いに励む小人たちは、ラップランドではトントゥと呼ばれていますが、ノームの仲間。国によっては、 トムテとかニッセとも呼ばれるようですよ。


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