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“もしも馬がいたなら・・・”の号 2014.1
馬に対して、賢くて頼もしくて愛情深いというイメージを持つのは、ケガをしたご主人様を家まで連れ帰ったとか、飼い主の危機にはるかかなたから駆けつけたとかいった物語を読んだせいでしょうね。実際には馬だって、意地悪なのや短気なのや、ものぐさなのもいるはずですから。それでも、大きな体で人間に愛情を示してくれる馬たちと、いつか友だちになりたいという夢を持っています。 |
ぱかぽこ はしろ! |
ニコラ・スミ− 文・絵 |
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「のせてほしいこ いる?」と呼びかける、気のいい馬の背中に乗ったのは、ネコと犬とブタとあひる。ぱかぽこ ぱかぽこ。「もっとはやく!」と言われて、びゅうーんと走っていた馬が急停止すると、みんなは勢い余って投げ出され、ひょおおおっ と空を飛んで干し草の山に・・・。お話がシンプルで、訳は声に出すのが楽しい名調子。ちいさい人たちと読みたい、牧場の動物たちのお話です。 |
名馬キャリコ |
ヴァ−ジニア・リ−・バ−トン 文. |
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キャリコは、頭がよくて足も速い馬で、しかも、鼻が利くことはまるで警察犬のようでした。赤んぼ馬のころオオカミの群れから助けられた恩を感じ、飼い主のハンクのためならば世界の果てまでも!と思っておりました。二人は、囲いやカギがいらず牢屋もない、平和なサボテン洲でのんびり暮らしていましたが、その先には悪漢どもの住む悪土地帯がありました。さて、その悪土地帯の“すごみやスチンカーの一味が、とうとう”サボテン洲に放牧された立派な牛たちに目を付け、こっそり盗み出していきました。それに気付いた名馬キャリコはどうしたかって?大事なハンクのためならばと、賢い頭とよく利く鼻と、素晴らしく早い足で、すごみやスチンカーに立ち向かったのです。その戦いぶりがどんなだったかは、読んでのお楽しみ・・・。 |
たまごからうま ベンガルの民話 |
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馬があれば歩かなくてすむ。そう思った男・ダーは市場へ馬を買いに出かけました。しかし、ダーの持っているお金では、馬を買うには足りませんでした。その様子を見て、巧みに話しかけてきた男がありました。素晴らしく足の速い馬だが、まだ卵だから、今の内なら安くお分けできますよ、と。その話に乗ったダーは、大きなカボチャを持たされて帰ります。ちょっとでも下に置いたら卵がかえって、馬は逃げてしまうと言い聞かされて。しかし、重いカボチャを運ぶのに疲れたダーは、とうとう道ばたでひとやすみ。うとうとしているうちに、かぼちゃが割れてしまいました。中から馬が飛び出した・・・と、そう思い込んだダー。その「馬」を追いかけ、追いかけ、一晩中追いかけ、ようやく捕まえたものの、夜が明けた時に自分のまたがっているものを見て、そりゃあ驚いた! |