|
“あたらしいともだち”の号 2014.3
気心の知れた仲良しもいいけれど、自分と違う何かを持った友だちと巡り会う機会もたくさんあります。心を開いていれば、そんな出会いに気付けるはず。種の違い、価値観の違い、生活習慣の違い。その違いを素敵だね!と思える人でありたいですね。勿論、言うまでもなく・・・お話好きさんはみんな、そういった違いにわくわく出来る人ばかりだと思います。 |
パンダとしろくま |
マシュ−・J.ベク 文・絵 |
|
|
| |
緑がいっぱいの場所にはパンダが、真っ白な所にはしろくまが住んでいました。つるつるした高い崖が二つの場所をへだてていたので、どちらのクマも、相手の事を知らないでいたのですが。ある時、知りたがりのシロクマの子が崖の向こうを見ようと身を乗り出し、落っこちてしまいました。そして、緑の場所にいたパンダの子どもと出会って、ふたりは自分とちょっとだけ違う相手を気に入り、一緒に遊んですっかり仲良しになったのでした。家が恋しくなったシロクマのために二人で考えたのは、崖に長い長い竹の梯子を掛けることでした。そして、その日から・・・。 |
チャーリーのはじめてのよる |
エイミ−・ヘスト 文 |
|
|
| |
子犬のチャーリーを連れて帰った日、ヘンリーは、子犬に家中を見せて、「きょうからは、ここにすむんだよ。」と話して聞かせます。子犬はキッチンで寝かすことになっていたので、その夜、安心して眠れるよう工夫したベッドにチャーリーを寝かせ、ヘンリーはそっと自分の部屋へ。しばらくすると鳴き声が聞こえたので、ヘンリーは大急ぎでキッチンへ駆けつけます。ぶるぶる震えているチャーリーを抱き上げて、慰め、何も怖くないよと家の中を見せて回り、寝かしつけて、再び部屋へ。しばらくするとまた、鳴き声が・・・。チャーリーの世話はみんな君がするんだよと両親に言われたヘンリーは、子犬の初めての夜の不安を受け止め慰めようとします。小さな男の子のそんな一生懸命さが、読み手のわたしたちの心も温かくしてくれます。 |
おんなじおんなじ でも ちょっとちがう |
|
| |
学校で描いた自分の国の絵を、先生が外国に送ってくれた。「ぼくの国、アメリカです。」すると、それを見たインドの男の子からハガキが届いた。家があって家族がいて、登って遊ぶ木があるのはおんなじ。でも、家の形や家族の人数はちがう。お互いの街の様子や、学校や使っている文字の事も、二人は紹介し合いました。同じような暮らをしてるけどけど、でも街の様子も文字もちょっと違うね。ちがうけど、おんなじ。おんなじだけど、ちょっと違う。二人の男の子は、こんなふうにお互いのことを知って行きます。 |