“あたらしいおうち ”の号 2015.3

 3月は、あちらこちらで引越しトラックを見かけますね。転勤先に移る家族連れ、「サクラサイタ」で、はじめての一人暮らしを始める学生さん。ひょっとして、今の暮らしに飽きたから・・・っていう引越しマニアも、新しい家に移るのはこの季節かもしれません。今度住むのはどんな家かな?新しい家に移るドキドキ感が羨ましく思える、現住所30年超えのわたしです。

 

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ライオンのすてきないえ

西村敏雄 文・絵
学研
本体 \1,200.
初版 2014.10
横22cm×縦24cm
対象:3
歳から

 

 

 

 ライオンから、「りっぱないえを たのんだよ」と家づくりを任された、大工のさる。張り切ってトントンやっているところに、ぶたがバナナを差し入れに来ました。そのバナナがあんまりおいしいので、いっぱい食べたら眠くなってしまったさるは、ちょっと一眠り。するとその間に、ぶたが家作りを手伝い始めました。いえ、手伝うと言うにはあんまりな作業振りなんですけどね。そこに、しまうまたぬきねずみと、次々にわか大工が加わって、みんなてんでに自分がいいと思う窓や壁や階段を取り付けたので、さるが目を覚ました時には、ライオンの家はとんでもなく不統一な作りに出来上がっていました。と、そこへ出来栄えを見にライオンがやって来て、「ウォー!」。慌てふためくさるに、なんて言ったと思いますか?



せかいいち おおきな うち

りこうになった かたつむりの はなし

 

レオ・レオニ 
谷川俊太郎 .訳
好学社
本体 \1,456.
初版 1969
横23cm×縦28cm
対象:4歳から

 

 

 

 

 背中に家を背負ったかたつむりたちが、キャベツ畑でおいしいキャベツを食べて暮らしていました。そんなある日、大人になったら大きな家が欲しいというちびかたつむりに、お父さんかたつむりは、昔、世界一大きな家を欲しがったかたつむりが、どんな運命を辿ったのかを息子に語って聞かせます。そのかたつむりは努力に努力を重ね、望み通り、大きくて美しい立派な家を手に入れたのですが、キャベツを食べ尽くした時、身の丈に合わない大きな家のせいで次のキャベツに移ることができなかったのです。その話を聞いたちびかたつむりは、小さな家を背負ってどこにでも行けるかたつむりの幸せを選んだのでした。



トヤのひっこし

イチンノロブ・ガンバ−トル 
バ−サンスレン・ボロルマ− 
津田紀子 
福音館
本体 \1,500.
初版 2015.1
横31cm×縦23cm
対象:5歳から

 

 

 

 モンゴルの遊牧民は、ゲルと呼ぶ小さな家に住んでいます。それは、飼っている牛やヤギや羊たちのために、たっぷり餌が食べられる場所へと移動を繰り返す暮らしだからです。ある朝、トヤは両親から引越しを告げられました。ゲルを畳んで、家財道具も食料も楽器も、なにもかもをらくだの背に乗せて引越し準備。トヤとお兄ちゃんも一生懸命に手伝います。そして、今までいた場所を出発し、狼の遠吠えが聞こえる草原で野宿をしたり、知り合いの一家に再会してもてなされたりしながら、トヤとその一家は、家畜たちを連れて砂漠を超える長い旅を続けるのです。「もっと水も草もある、いいところ」を目指して


 

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