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“酉の出番”の号 2017.1
今年の干支は酉。若干地味かも?と思わなくはなかったのですが、改めてニワトリが主人公の絵本を探したら、洋の東西を問わず、ある、ある。特別大きいとか、立派な姿をしているとかいう訳ではないが(ゴメンよ、ニワトリ)、人の近くにいて、様々なかたちで人の暮らしを助けてくれている存在であることを、改めて感じました。 |
ととけっこう よがあけた わらべうたえほん |
小林衛己子 作 |
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ととけっこう よがあけた♪ と、雄鶏が高らかに鳴いて、ひよこや猫や豚を起こします。そして、最後にはぐっすり眠っていた男の子もこの声で起こされ、みんなは揃っておひさまにオハヨウ!を言うのです。この絵本のもとになっているわらべ歌は、きっと寝起きの悪い子どもを起こすのに重宝されて来たのでしょう。最近では、小さい人たちの集まりで、始まりの挨拶としてもよく使われます。 ○○ちゃん、おきてきな♪ オハヨー!という感じで・・・。オンドリさん大活躍です。 |
こけこっこー |
林木林 昨 |
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かっこよく鳴いて一日の始まりを知らせるにわとり君のことが、羨ましい仲間たち。そこで、役割を変わってもらった鳥たちでしたが、小さな声で こけちゅんちゅん だったり、汽車みたいな こけぽっぽー だったりと、誰が鳴いてもにわとり君のようにはいきません。こんなことでは、広場に朝はやってきませんよ。係りを変わってもらったにわとり君も、のんきに朝寝坊しています。とうとう こけかんかん! お日様が怒ってにわとり君を起こしました。やっぱり朝はにわとり君の こけこっこー でなくっちゃね。 |
ひよこのかずは かぞえるな |
イングリ・モルテンソン・ド−レア & |
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おばさんの飼っている雌鶏が、今朝も卵を産みました。なんて稼ぎのいい雌鶏!今までに溜まった卵を数えてみると、36個あります。そこで、おばさんは町へ売りに出かけました。歩いていく途中、おばさんは考え始めました。いったいいくらで売れるだろう。そのお金で、まずは雌鶏を2羽買おう。うちの雌鶏と合わせて3羽。卵は三倍。そうしたら、産んだ卵の半分はひよこを孵して・・・と、空想が膨らんで、おばさんは大金持ちの農場主に!素敵な若者に申し込まれて結婚した(つもりの)ところで、卵を全部落として割ってしまいました。がっかりしたおばさんでしたが、とことん悪いってわけでもないさね、と思い直し、家に引き返すことにしました。家にはまだ、卵を産んでくれる雌鶏がいますからね。 |