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“自分のこと”の号 2017.2
この世で一番理解し難いのが、自分自身だと思います。生まれて以来ずっとの付き合いなのに、ほんと、わかりません。あなたは、そんな風に思ったことはないですか?自分探しはある意味永遠のテーマです。そして、大人だけでなく、小さい人たちも自分探しをしているように思います。 |
わたしの |
三浦太郎 文・絵 |
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小さい人たちは自分の使っているものや自分と同じ家族関係が出てくる絵本から、「自分と同じ」を見つけるのが好きです。この絵本でも、大きいお茶碗、中くらいのお茶碗、小さいお茶碗、わたしの どれかな?といった問いいが繰り返されていますが、絵本に見入る様子から、お父さんがいて、お母さんがいて、この小さい人が、わたし・・・と、一生懸命に自分を探しているように感じられます。このタイプの絵本は人気がありますが、反対に自分という存在を揺るぎないものとして表現している絵本に ぼくはこぶたちゃん があって、こちらもやはり子どもたちが必要とする言葉であふれています。機会があったら比べてみてください。 |
どろんこハリー |
ジ−ン・ジオン 昨 |
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シャンプーが大嫌いな犬のハリーは、お風呂にお湯を張る音を聞いて、お風呂ブラシを咥えて逃げ出しました。好きなだけ遊び歩き、どろんこになったハリーは、あまりに汚れすぎて、家族のみんなに誰だかわかってもらえません。「ハリーみたいだけど、うちのハリーじゃない」と言われ、すっかり落ち込みますが、ハリーであることを認めてもらうためにある事を思いつきます。他の誰でもない、黒いブチのある白い犬に戻るためには、家族に“うちのハリー”と呼んでもらわなくてはいけなかったのです。 ※ブログにも関連記事があります。 |
たまたま たぬき |
内田麟太郎 文 |
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化けるのがすごくうまいタヌキ。大会社の社長にも世界的歌姫にも、象のうんこにも自由自に化けられます。でもあまりに上手すぎて自分でも不安になってきました。自分は本当にタヌキであろうか。そこで賢いカラスに尋ねると、おまえは今、たまたまタヌキなだけだ と言われて、タヌキ、さらに大混乱。内田さんお得意のナンセンス絵本ですが、その中にちょっと哲学もあるような、無いような・・・。 |