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“お人形が主人公” 2017.4
お人形の活躍する絵本はたくさんありますが、そのほとんどは、お人形の姿を借りた<子どもが主人公>のお話です。そういった絵本では、自分だったら絶対こうする・・・という行動を取るお人形たちの様子に、子どもたちは大いに共感するのです。一方で、お人形自身の気持を扱った絵本は?と思い、探してみました。現実生活で子どもの遊び相手をしているお人形たちが、持ち主の子どもに何を感じどんな思いを寄せるのか、その気持ちを覗いてみてください。 |
ほげちゃん |
やぎ たみこ 文・絵 |
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ゆうちゃんに送られてきた、この、なんというか・・・、とっても個性的なぬいぐるみ。幸いゆうちゃんに気にられて楽しく過ごす毎日でしたが、ある日、家族のお出掛けに連れて行ってもらえなかったことに、彼、すっかりご立腹!そもそも、カバのぬいぐるみだと思われて(本当はクマだよ)ほげちゃんなんていう名前を付けられて、汚されて、挟まれて、その果てに置いていかれて、もう〜!という訳で、お留守番の間に飼い猫のムウを巻き込み大暴れ。家の中は大変なことになってしまいます。 |
かしこいビル |
ウィリアム・ニコルソン 昨・絵 |
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鼓笛隊のお人形のビルは、メリーのお気に入りです。勿論ビルの方でも、メリーは誰より大事な人でした。ある時メリーは、おばさまのご招待でお泊まりに出かけることになりました。トランクに身の回りのものと、お気に入りおもちゃを詰め込んで、出発!ところがなんと、メリーはビルを忘れて出かけてしまったのです。置いて行かれたビルはさめざめと泣いて、それから起き上がって、走り始めました。すごいスピードで走りに走って汽車を追い越し、メリーの降りるドーバー駅で待ちました。きりりと敬礼をしてホームに立つビルの姿に、メリーはどんなに感激したことでしょう! |
みてみておかあさん |
LEE 文 |
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お母さんは赤ちゃんのお世話に忙しくて、みなちゃんの相手をする暇がありません。「みなちゃん あとにして。」 みなちゃんだって、お母さんが大変なのは分かっています。だから、ひとりでできることは頑張ってやっていたのです。寂しくなったみなちゃんは、ぬいぐるみを抱いてクローゼットに隠れました。するとそこには遊び仲間のお人形たちがいて、ドールハウスで一緒におままごとをしようと誘います。みんなで楽しんでいる時、みなちゃんの赤ちゃん人形が泣き出して・・・。 |