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“おまつりの絵本”特集 2017.6
子どもの頃、お祭りがとても楽しみでした。地域の伝統行事ですから、準備段階から大人たちも大層力を入れます。いつもの遊び場である神社が、当日は全く異世界に演出されていることに、ワクワクしたものでした。そして、楽しみにしていたその日はあっという間に過ぎて行き、子ども心に祭りの後の寂しさを味わった記憶があります。夏から秋には各地でお祭りがありますね。お祭りの絵本もたくさん出ています。 |
わにわにのおでかけ |
小風さち 文 山口マオ 絵 |
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寝苦しい夏の夜、どこかに向かう人たちの足音に気付いたわにわに。後を追ってずりずりと橋を渡ると、そこは屋台がいっぱい並んだ夜祭りの会場でした。提灯の明りの下で、大勢の人がお祭りを楽しんでいます。わにわにも早速、おめん屋さんをのぞいてみたり金魚すくいをしたり。やがて夜空に美しい花火が上がると、そろそろ帰る時間です。わにわに、楽しめてよかったね。 |
わんぱくだんの なつまつり |
ゆきのゆみこ 上野与志 文 |
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晴れ渡った夏の日、わんぱくだんの3人が遊んでいると、森の奥からお囃子の音が聞こえてきました。お祭りです。動物のおめんをかぶった3人は、浮き浮きする太鼓の音に誘われて、さらに神社のその奥へ。するとそこでは、森の動物たちによる雨乞いのお祭りが行われていたのです。そこで、三人もかっぱ様を目覚めさせる儀式に加わりますが・・・。こちらも人気のシリーズの中の1冊です。 |
狐 |
新美南吉 文 長野ヒデ子 絵 |
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文六ちゃんは、村の子どもたちと連れだって本郷のお祭りに行き、下駄を買いました。その時下駄屋で会ったおばあさんの 「晩げに新しい下駄をおろすと狐がつくというだに」という言葉が、子どもたちのお祭り気分に影を落とします。綿菓子をたべたり、まばゆい祭り舞台を見物した後の帰りの夜道で、その不安はいよいよ膨れ上り、文六ちゃん本人も自分は狐になってしまうのかという思いに囚われるのです。その夜、布団の中で不安を語る文六ちゃんに、お母さんが答えた愛情深いことばを、どうぞ親子でじっくり味わってください。 関連記事 ・・・→ ブログ<新美南吉記念館で 長野さんの“狐”を見ました >
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