“いちねんせい絵本”の号 2018.2

小学校に入学すると、生活がこれまでと大きくわりますね。

保育園や幼稚園で自分たちが“一番大きい組さん”だった身からすれば、6年生なんて大人のように感じられるでしょう。敷地や校舎も、桁ちがいに大きく思えることでしょう。

この<小学校>という新しい環境で、先生や友だちと知り合い仲良くなって、授業時間で区切られた課題の多い生活を始める1年生。そこにはきっと、これまで体験したことのないワクワクやドキドキややり甲斐や不安や達成感や、その他諸々のダイナミックな体験があります。そんな日々を過ごして、夏休みの始まる頃には、みんな見事に小学生らしくなるんですよね。なんて逞しい・・・。

新生活、楽しんでね!
新入生のいるご家庭に、1年生の絵本を贈ります。

 

バックナンバーリストはこちらをご覧下さい。

書名からの検索はこちへどうぞ




  1ねん1くみの1にち

 

 

川島敏生 写真
アリス館
本体 ¥1,600.
初版 2010/09
横29cm×縦22.5cm
対象:6歳から

 

 

 

 机や椅子の脚がパイプで、教室の後ろにはみんなの作品が所狭しと貼られている、日本のどこにでもありそうな小学校。そのまたどこにでもありそうな1年生の暮らしを、写真で捉えたのがこの絵本です。子どもたちの言葉が吹き出しに書き込まれていたり、持ち物や給食が事細かに説明されていたり、一年生のクラスのリアル!です。写っている子どもたちの表情が自然で伸びやかなのは、きっと「カメラマンがいるのが自然」というくらいの回数を、このクラスに撮影に通ったからなんでしょう。学校ってどんなところかな?と思った新入生予備軍に見ておいていただきたい、日本の普通の1年生の暮らしです

 

 

とのさま1ねんせい

 

長野ヒデ子・本田カヨ子 文・絵  
あすなろ書房
本体 ¥1,300.
初版 2017/3

横21・5cm×縦30cm
対象:6歳から

 

 

 

 遊ぶことが大好きなお殿様。当然のことお勉強なんて嫌いですから、学校には行きたくありません。「いやじゃ いやじゃ 1ねんせいは いやじゃ。」 家来たちが準備をさせようとしても逃げていってしまいます。困った家来たちは、隠れている殿様に聞こえるように、「ともだちが いっぱいできるんだってよー!」「おいしい きゅうしょくが たべられるんだって」 と、楽しそうにおしゃべりして、みんなでランドセルを作り始めました。家来たちの入学準備に心揺れるお殿様、はたして学校には行けるのでしょうか?
 そうそう、このお殿様は、お城をツリーで飾ってクリスマスプレゼントを配ったあの、とのさまサンタのお殿様ですよ。


 

 

いちねんせい

 

谷川俊太郎 
和田誠
 
小学館
本体 ¥1,000.
初版 1987/12
横19cm×縦26.5cm
対象:6
歳から

 

 

 

 はじめての学校生活や友だちだちとのことをはじめ、この年齢の子どもたちが日常の中で感じることを綴った、22編の詩の絵本です。シンプルな言葉から浮かび上がる“自分の気持ち”に出会.ったら、子どもたちはどんなふうに感じるでしょうか? 体験が言葉になるって、不思議な感動があります。初版は30年前。新一年生のお父さんやお母さんの中にも、この詩集を読んで育った方があるかもしれませんね。

 

 

ページのTOPに戻る