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“わたしってだれだろう”の号 2018.3
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だから こぶたちゃん |
きたやま ようこ 文・絵 |
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お父さんもお母さんも、ぶた。だからぼくは、こぶたちゃんなんだよ!と、かわいいぶたの男の子は言います。帽子をかぶっても、マスクをしても、どろんこに汚れていても、はだかんぼになっても、こぶたちゃんであることには変わりない。両親にいっぱい愛されて揺るぎない自分でいられる、こぶたちゃんの幸せ。自分を意識するようになった1歳代から喜んで聞いてくれます。そしてまた、読み手の大人も何故かこのお話を読みながら」満たされるのです。作者は、あかたろうシリーズやおれ いぬのじんぺいシリーズのきたやまさんです。 |
くまさん |
まど・みちお 詩 |
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冬眠から覚めて巣穴を出ると、もう野原はすっかり春の景色。だけど、長いねむりのあとのくまは、自分が誰だったか思い出せません。ぼんやりと小川のほとりにやって来たくまさんは、水面に映った顔を見て、ようやく自分を思い出しました。そうだ ぼくはくまだった! |
ぼくのニセモノを つくるには
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ヨシタケ シンスケ 文・絵 |
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お手伝いに宿題に部屋の掃除。やりたくないものだらけのぼく、<けんた>は、ロボットに自分のニセモノになってもらおうと思い付いた。お小遣いでロボットを買いその作戦を伝えると、ロボットは、あなたのことを詳しく教えてくださいと言う。引き受けてくれるらしい。だけど、名前・外見の特長・得意なことと不得意なこと、生まれてから今までのこと、周りの人との関係・・・等、あれやこれや、自分の代わりになってもらうための情報を全部伝えるのは、なかなか大変だ。けれども、そんな話をする中でけんたは、ほかの人からはわからない自分の内面に改めて気が付いたりするのでした。めんどくさくも楽しい自分振り返り作業の全行程が詳細に書かれたこの絵本は、ポップな哲学書とも言える奥行を持っています。で、けんた情報のすべてを入力したロボット、はたしてニセモノ役になりきれるかどうか、そこがまた・・・(^^)。 |