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“たぬきは化ける”の号 2019.2
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ぶんぶくちゃがま |
富安陽子 文 植垣歩子 絵 |
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お供えのおだんご目当てでお寺に忍び込んだたぬき。見つかりそうになって急いで茶釜に化けたところまでは良かったのですが、いろりの火にかけられて、茶釜の姿からたぬきに戻れなくなってしまいました。あついあつい!と騒ぐ茶釜は気味悪がられて捨てられて、偶然通りかかった古道具屋に拾われます。訳を知った古道具屋は見世物小屋を出して、茶釜から手足の生えたたぬきの芸を見せることにしました。民話ですから様々なお話が伝わっていると思いますが、この絵本の富安さん再話では、たぬきと古道具屋の友情?が、ほのぼのとして、楽しく読める1冊です。 |
うまかたとこだぬき
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香山美子 文 野村たかあき 絵 |
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馬方の青年がある時、子どもたちにいじめられていた子だぬきを助けました。感謝した母たぬきは、馬方の家の下働きにと子だぬきのタンタを預けます。独り者の馬方の身の回りの世話をしてせっせと働くたんた。二人はたいそう仲良く暮らしていました。ところが馬方が家賃を払えず溜めたままでいたので、ある日大家さんが厳しい取り立てにやって来ます。そう、そして、ここでたんたは化けるのですけどね・・・。お互いに思いやる馬方とたんたの、これまた心温まるお話です。 |
げたにばける |
新美南吉 文 鈴木靖将 絵 |
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ハンノキの下で、お母さんたぬきが子だぬきに化け方を教えています。でも、そうそう上手くはいきませんよね。小僧さんに化けているのに、その顔には立派な髭が!そんな子だぬきにお母さんはがっかりです。その子だぬきも、下駄に化けることだけはとても上手でした。下駄に化けた子だぬきが道に転がっていると、そこへお侍さんが通り掛かりました。ちょうど履いていた下駄の緒を切らしていたお侍さんは、子だぬきの化けた下駄を履いて、どんどん行ってしまいます。子だぬきは痛くて泣きましたが、お母さんだぬきも驚き心配して、こっそり後を付けて行きました。 |