“さむさの季節”の号 2020.1
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雪のかえりみち |
藤原一枝 文 |
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授業中に雪が降りだしたので、子どもたちは大はしゃぎ。早めの下校となって、お母さんが働いている少年は、1人でいつものバスに乗った。ところが雪に慣れない街の交通は大渋滞。常に体を動かしている元気な男の子も、来ないバスを待ってじっと立っていると、寒さでまるで自分が“アイスキャンディになった”ような気分に。心細くなってきた彼を、それとなく気遣ってくれる見知らぬ人もあり、男の子は何とか家にたどり着くことができました。美しい雪景色、楽しい雪あそび、そして不安な帰り道と、いろいろな経験をした雪の日のことでした。 |
ゆきむすめ |
岸田衿子 文 |
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子どものいない老夫婦のところに異形の子がやってくるお話は、どこの国にもあるようですね。ロシア民話であるこのお話では、老夫婦は雪だるまから生まれた雪娘と暮らし始めます。優しくて利口なこの娘は、村の子どもたちとも仲良しになりました。ところが、春になって雪が溶けるころになると娘は次第に元気をなくし・・・。 |
ゆきのひにあえたら はっぱのしたの おんなのこ
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ワン・ユーウェイ 文・絵 |
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いつもより雪の早い年、猫さんは葉っぱの下に小さな小さな女の子を見つけました。温めると元気になり一緒に暮らし始めた女の子は、猫さんの落ち着いた暮らしをすっかりにぎやかにしました。そんな中、不思議なことが起き始めます。女の子の周りでは植物が大きく育ったり花を咲かせたりするのです。 |