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2024
“実りの秋”の号 2024.6.20
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ぽっとんころころ どんぐり
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| いわさゆうこ 文・絵 本体 ¥1,200. 童心社 横20.7cm×縦22.2cm 初版 2019/8 おすすめ年齢:1歳〜 |
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| 春になるとクヌギは、どんぐりを実らせる準備を始めます。 | |
| あの、もじゃもじゃの帽子のどんぐりを、枝で育てているのです。 | |
| 秋、森をを見回せば、シラカシの枝にもどんぐり、マテバシイの木のしたにもどんぐり。 | |
| 少しづつ形の違ういろんなどんぐりが、 | |
| ぽっとんぽとぽと、ぱったんぽとぽと、ぽとぽとぽっとん。 | |
| どんぐりと森の動物たちとのかかわりや、どんぐりのお料理についても触れられた、 | |
| 小さい人にわかりやすい、どんぐりの解説書です。 | |
じっちょりんとおつきさま |
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| かとうあじゅ 文・絵 本体 ¥1,500. 文溪堂 横22.3cm×縦22.6cm 初版 2012/09 おすすめ年齢:3歳〜 |
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| じっちょりんの一家は、タネをまいて歩くちいさなヒト(かな?)たち。 | |
| 今夜は一族で集まって、一緒にお月見をします。 | |
| 美味しいごちそうや、手作りのたのおもちゃや、そして | |
| 集めていた草の実もクヌギのドングリ帽子に詰めて、お月見の準備。 | |
| 日が暮れるころには、仲間も次々に集まってきました。 | |
| そして、丸くて大きなお月さまが昇ると、みんなで歌ったり踊ったり。 | |
| パパたちがススキの穂で作ったお月見台を見たら、 | |
| わたしたちニンゲンは、羨ましくなってしまうと思います・・・。 | |
おちばのほん |
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| いわさゆうこ 文・絵 本体 ¥1,800. 文一総合出版 横18.8cm×縦26.2cm おすすめ年齢:こども〜大人 |
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| 舞い落ちた色付いた木の葉を見ると、拾わないではいられませんね。 | |
| 形も色もそれぞれに美しいので、どれを拾うか迷ってしまいませんか? | |
| けれども、その落ち葉がどの樹木からの贈り物かを全部言える人は少ないでしょう。 | |
| この図鑑は、「ぽっとんころころどんぐり」のいわささんによる木の葉の解説書。 | |
| 公園から野山までの120種類の落ち葉が描かれていて、 | |
| 紅葉前の緑の葉の図鑑「はっぱのほん」と対になっています。 | |
| 描かれた葉は、現物の葉と見比べる時、 | |
| むしろ写真より特徴がつかみやすいように思えます。 | |
| さあ、この図鑑をもって秋の森へ! | |
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“言葉にこだわって選ぶ・・・”の号 2024.6.20
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ことばどんどん どうぶつ |
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| 内田麟太郎 文 内山晟 写真 本体 \980. ひかりのくに 横17.5cm×縦19cm 初版 2022/10 おすすめ年齢:0歳〜 |
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| この絵本は一見すると、よくある「もののえほん」のようですが、 | |
| 開いてみると、迫力いっぱいの動物たちの写真に添えられた言葉が楽しくて、 | |
| 読者である小さい人と動物たちの間をグンと近くするのを感じます。 | |
| リズムのあるユーモラスな描写は、詩人ならではの捉え方でしょう・・・。。 | |
| 例えは象のページでは、 | |
| 「おもいぞう ながいぞう でっかいぞう」 | |
| ここでは「ぞう」は、重い象なのか、重いぞ〜って言ってるのか、 | |
| あなたならどう読みますか? | |
せっけんつけて ぶくぶくぷゎー |
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| 岸田 衿子 文 文 山脇 百子 絵 本体 \1,100. 福音館 横16cm×縦21cm 初版 1999/6 おすすめ年齢:2歳〜 |
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| ことちゃんがお洗濯していると、動物たちがやって来ました。 | |
| ウサギさんとリスくんとクマさんとねこさんたちと。 | |
| みんな一緒にお洗濯を始めます。 | |
| ことちゃんと動物たちとのやり取りや、お洗濯の様子が、 | |
| 愉快で軽快で、楽し気で、 | |
| この絵本が届いた時には、誰もいない店内で大きな声で読んでしまいました。 | |
| 岸田さんも山脇さんも今はもういらっしゃいませんが、 | |
| この絵本を読んでお洗濯ごっこをした子がたくさんいますよ!とお伝えしたいです。 | |
おおきなかぶ |
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| アレクセイ・N・トルストイ 文 内田莉莎子 訳 佐藤忠良 絵 本体 \1,000. 福音館書店 横20cm×縦27cm 初版 1962/5月号こどものとも おすすめ年齢:2歳〜 |
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| 今パパママ世代の方で、うんとこしょ どっこいしょ という掛け声を | |
| 知らない方はいないのでは・・・というくらいに、 | |
| 保育園や幼稚園で読まれてきたのが、この絵本です。 | |
| わたしも読んだ回数数知れず、今では全文ソラで言えるくらい読みました。 | |
| 現在の版は2007年となっているのですが、雑誌こどものともとして出されたのは、1962年です。 | |
| 60年まえから、こどもたちの耳に うんとこしょ どっこいしょ が | |
| 届いていたと思うとゆかいになりますね。 | |
| 絵の表現とぴったり合わさった、シンプルだけどリズムがあるくり返しは、 | |
| 永遠の名訳と言えるのではないでしょうか。 | |
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“ともだち絵本の号”その1 2024.3.15
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ひとつずつ |
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| 八木田宜子 文 長新太 絵 本体 \1,200. 絵本塾 横17.6cm×縦23cm 初版 2017/04 おすすめ年齢:2歳〜 |
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| おなかペコペコのこざるさんたち。 | |
| バナナは5本、こざるはさんびき。 | |
| なかよく一本ずつ食べたあと、残りの2本が分けられない。 | |
| もう一本ほしいけど、食べられないともだちが出来るのもわかります。 | |
| どうしたらよいかわからずワーンと泣く様子は、 | |
| 人間だったら、ちょうど2歳児さんたちみたいです。 | |
| おはなしにはこの後、ぞうさんが登場して、 | |
| こざるたちを怒らせたり喜ばせたりするんですよ。 | |
い〜れ〜て |
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| 中川ひろたか 文 市居みか 絵 本体 \1,300. 金の星 横21.7cm×縦26.4cm 初版 2020/0 おすすめ年齢:4歳〜 |
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| ぼくは、ともだちと遊ぶのが苦手。 | |
| 縄跳びだってうまく飛べないし、失敗すると笑われるし。 | |
| だから、一人でお絵かきする方がずっと好きなんだ。 | |
| それでね、画用紙に描いたうさぎさんに誘われて、のはらにいったよ。 | |
| ふたりでたのしく過ごしているうち、 | |
| あ!足を踏み外してがけ下へ落ちてしまった。 | |
| どうしよう。 | |
| すると、心配して駆け付けたクラスの仲間たちが引っ張り上げてくれたんだ。 | |
| それから、い〜れ〜て!ってみんなと一緒に遊べるようになったよ。 | |
ぼくとクッキーの なかなおり |
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| かさいまり 文・絵 本体 \1,300. 小峰書店 横21cm×縦23cm 初版 2023/02 おすすめ年齢:4歳〜 |
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| 仲良しだからつい言い過ぎて、クッキーをイヤな気持ちにさせちゃった。 | |
| え?たったこれだけのことで? | |
| ぼくはそんなふうに思ったんだけど、クッキーは怒ってる。 | |
| どうしたらいつもの二人に戻れるんだろう。 | |
| また一緒に遊びたいのに、ごめんねということばが出てこない。 | |
| 仲良しだからこそ、ケンカもします。 | |
| 仲直りって難しいですね。 | |
| シリーズに、お引越しのお話「ぼくとクッキーの さよならまたね」があります。 | |
ふたりはともだち |
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| ア−ノルド・ロ−ベル 文・絵 三木卓 訳 本体 \950. 文化出版局 横15cm×縦21.5cm 初版 1983/04 おすすめ年齢:5歳〜 |
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| 春になったので、かえるくんはガマ君を起こしに行きました。 | |
| でも、ガマ君は不機嫌な様子でまたベッドに戻ってしまいます。 | |
| 心が浮き立つ春の日がやって来たのに。新しい一年が始まったのに。 | |
| かえるくんはこの素敵な日々を、仲良しのガマくんと一緒に過ごしたいのです。 | |
| そこでかえるくんは、何とかしてガマくんを起こそうと作戦を練ります。 | |
| この本にはこれを含め5話収録、シリーズは他に3冊。 | |
| どれも、お互いを思う気持ちと遠慮のない関係が楽しいお話がいっぱいです。 | |
| ともだち絵本で一番に思い浮かぶシリーズです。 | |
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“ともだち絵本の号”その2 2024.4.15
ともだちのなまえ |
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| 内田麟太郎 文 はしもとみお 彫刻・絵 本体 \1,400. 教育画劇 横20.7cm×縦20.7cm 初版 2023/11 おすすめ年齢:小学生〜 |
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| ある小さな島に、イグアナがひとりで住んでいました。 | |
| 気候も良く食べ物も十分で、何不自由ない暮らしでした。 | |
| ある時この島に、羽根を傷めたカモメが落ちて来ました。 | |
| 薬や食べ物を運んでお世話するイグアナに、カモメは聞きます。 | |
| ひとりぼっちなの?ともだちはいなかったの? | |
| そしてカモメは島の外のことを語り、歌って聞かせてくれるのでした。 | |
| けれども楽しかった日々は過ぎ、カモメはやがて南の国に旅立って、 | |
| イグアナはまた、島にひとりになりました。 | |
| ※ イグアナとカモメは、動物肖像彫刻家による木彫りです。 | |
はるとあき |
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| 斉藤倫/うきまる 文 吉田尚令 絵 本体 \1,300. 小学館 横19cm×縦24cm 初版 2019/05 おすすめ年齢:5歳〜 |
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| 冬の季節がそろそろ終わるころ、 | |
| はるは目覚めて ふゆと交代します。 | |
| そして何か月かすると、はるはなつに季節を譲るのです。 | |
| こうして季節が巡る中、はるはふと気が付きました。 | |
| そういえば、あきとは会ったことがない。 | |
| そこではるはあきに手紙を書き、なつに託しました。 | |
| あきからも返事が届き、はるとあきは手紙を交わします。 | |
| 決して会う事のない二人なのに、手紙の結びにいつも、 | |
| 「いつかおあいできることを」と書いて。 | |
くまとやまねこ
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| 湯本香樹実 文 酒井駒子絵 本体 \1,300. 河出書房新社 横24.2cm×縦18.7cm 初版 2008/04 おすすめ年齢:小学生〜 |
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| くまの大切なともだちだった小鳥が死んでしまいました。 | |
| 昨日まで、一緒にいられる幸せを語り合っていたのに。 | |
| 悲しみに暮れるくまの耳には森の仲間からの声も届かず、 | |
| 亡骸の入った箱を抱いてくまは家に閉じこもってしまいます。 | |
| そんな日々を過ごす中、窓からの風にに誘われるように野原に出たくまは、 | |
| バイオリン弾きのねこに出会います。 | |
| くまの悲しみと寂しさを知ったねこは、 | |
| きみとことりのために・・・とバイオリンを奏で、 | |
| 悲しみに固まってしまっていたくまの心を、その音色がほぐすのでした。 | |
こっちとあっち |
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| 谷川俊太郎 文 樋勝朋巳 絵 本体 \1,600. クレヨンハウス 横22cm×縦21.8 初版 2023/02 おすすめ年齢:5歳〜大人 |
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| ぼくは、こっちにいる。 | |
| あっちから、ともだちがあそびにきて | |
| けんかになると、ともだちはまたあっちへいってしまいます。 | |
| 2色に塗り分けられたふたつの世界は、ふたりの心の世界にも見えます。 | |
| お互いの心を訪ねあって、けんかして別れ、 | |
| 静かに待って、また来てくれたら嬉しく迎えるということは、 | |
| わたしたちの日常にもきっとありますね。 | |
| ドアを閉じてしまわないように・・・。 | |
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