ハロウィーンだよ”特集その2   2005.10

 前回魔女の絵本の特集をしたのが1999年。当時はホームページが狭く、その号は取り外してしまいました。その後冒険ファンタジーがブームになり、魔女やら魔法やらは、子どもの本の世界でますますご活躍です。・・・と言うと、魔法は子どもの空想世界専用であるかのように聞こえますが、そうでもないと私は思っています。大人の場合、騙された人も助けられた人も、そのことを人に話したがらないからわからないだけなのです。冬至の頃はご用心!と言おうか、お楽しみに!と言おうか、大人だって魔法に掛かることが出来るのですから。
   
【1999"ハロウィーンだよ"特集 "】より  子どもたちが変装して、「お菓子をくれないといたずらするぞ!」と、家々を訪ねるハロウィーン。キリスト教圏の子どもたちがとても楽しみにしているお祭りのひとつです。古代ヨーロッパの先住民ケルトの祭りだったものが、キリスト教に取り入れられて万聖節前夜祭となったということです。ハロウィーンは魔女たちの力が一年中で一番強くなる夜です。お菓子に気を取られて魔女にいたずらされないよう、ご用心!10月31日はハロウィーンです。

 

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魔女ひとり

ルーク作・シンドラー
金原瑞人
小峰 ¥1,470.(税込)
横25cm×縦24cm
対象:3歳から

 魔女なんだから不思議もないのでしょうけれど、この魔女、奇怪なものたちにお顔が広い。のらネコにはじまり、ドラキュラやらミイラやら幽霊やらに、いろんな「すてきなもの」をもらい、それでおいいしいシチューを作って、みんなをパーティにご招待することに。そのおはなしが始めから終りまで「かぞえうた」で構成されています。ちょっとジブめの声で歌ったらハロウィーンの夜にぴったり。シチューの中身は何か・・・ですって? 血と虫と骨その他いろいろ。読者のあなたにもご馳走したいそうですよ。

 



まじょとねこどん 
  ほうきでいくよ

ドナルドソン作・シェフラー
久山太市訳
評論社 ¥1,360.(税込)
横28.5cm×縦25.5cm
対象:4歳から

 ある日、魔女と猫どんがほうきに乗って飛んでおりました。魔女宅のキキちゃんは、地味な古典的魔女ドレスを嘆いていましたが、この魔女は真っ赤なセーターにリンドウみたいなスカートで、なかなか現代的です。飛んでいる時とんがり帽子が吹き飛び、ブチのわんちゃんが捜してくれて言うのには、「ほうきの 上に ぼくのばしょが あるかしら?」。「もちろん!」と魔女。こうして、リボンを落とせば小鳥、杖を落とせばカエルが、そのたびにホウキの旅に仲間入り。ところが一大事!ホウキが折れて4匹は墜落し、魔女のほうは雲に突っ込んで、ドラゴンに捕まってしまいます。陽気で友好的でおっちょこちょいの魔女の、とっても愉快なお話。でも、なんていったって魔女ですもの、もちろん最後には魔法を使って面目躍如。





まじょの
 スーパーマーケット
  

メドー作・絵
ひがしはるみ
ポプラ ¥1,260.(税込)
横21cm×縦26cm
対象:4歳から

 おしゃべりする犬「マーサ」のシリーズはご存知でしょうか?ハロウィンの日、ヘレンは魔女の変装をすると、犬のマーサには猫の衣装を着せて、「トリック オア トリート」にお出掛け。街角で、見知らぬおばあさんの落し物を拾って届けようとした事から、一軒のスーパーに迷い込みます。「いぬ おことわり」と書かれたそのスーパーは、魔女に変装したおばさんたちでいっぱい。おまけに黒猫もウヨウヨ。おばあさんを捜していたへレンとマーサが通りがかった掃除道具売り場には、スポンジもモップもなくて、あるのはたくさんのホウキだけ。やっと見つけたさっきのおばあさんがホウキにまたがるのを見て、とうとうふたりは気付きました。「まさか ここって・・・!」慌てて帰ろうとしたへレンがうっかり口にした、「ドッグフード」という言葉のせいで、お店中が大混乱に陥ります。今回、マーサはおしゃべりではなく、うなって大活躍!



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