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"大きくなったよ!"の号その2 2006.4
子どもの本のテーマのトップは、何と言っても「大きくなる」。大人の本の「ロマンス」と同じく、子どもの本にこのテーマが出てこないことはないと言っていいくらいでしょう。だから、「大きくなる」でくくれば、「特集」は100回でも続けられそうですが、今月も厳選3冊。子どもたちの成長を改めて意識する、春の季節です。 |
みんな
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鈴木まもる作・絵 |
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生まれたての赤ちゃんが、手足を動かしたり、あやすと笑ったりし始め、やがて食べ、歩き、おしゃべりできる「子ども」に育つまでを、画家の目で丁寧に描いた絵日記。猫や犬に話しかけたとか、お漏らしをしたとかいった日常の細々したエピソードが盛り込まれ、そうそう、あかちゃんって、こんなふうに大変なのよ!とか、うちの子もこんな可愛いことしたわ・・とか、当たり前だけどほほえましい赤ちゃん時代が、宝物のように意識される一冊です。モデルは鈴木・竹下ご夫妻の赤ちゃんと、猫らしい。子どもたちは、自分や兄弟の「赤ちゃん時代」の思い出をこの本で辿れます。これから赤ちゃんを育てる若いご両親へのプレゼントにもぴったり。 |
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はけたよ はけたよ
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かんざわ としこ作 |
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たつくんは、やっと"パンツで暮らせる"ようになった男の子です。でもまだ、ひとりでパンツをはくことが出来ません。片足あげて、足を通そうとして「どでん」。もうパンツなんてはかないと、外に飛び出したたつくんを、どうぶつたちが笑います。「つるつるのおしり!しっぽのないおしり」と。お外で転んでドロだらけになったお尻を洗ってもらった後、寝転がったままパンツに足を通したたつくん、「はけた!」。お母さんに縫ってもらった赤いズボン、も寝転んだまま上手にはいて、もういちど外に出ると、今度は動物たちが羨ましがる番でした。、「いいなあ いいなあ ぼくたちも 縫ってもらいたいなあ」 |
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ちいさなこぐまの
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バンティング作 カーペンター絵 |
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ちいさなこぐまは、ボートが大好き、湖に漕ぎ出して魚を獲ったりゆられて夢をみたり。ボートと一緒に幸せな毎日を送っていました。ところがちいさなこぐまは、どんどん大きくなって、ある日ボートに乗れなくなってしまいます。おおきくなったこぐまの悲しみは「「ボートをひとりぼっちにするなんて。ボートだって、さかなをとったり、ゆめをみたりする、なかまが ほしいんだ。」ということでした。そこでおおきくなったこぐまは、小さなボートを大好きになってくれる小さなこぐまを捜すことにします。
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