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"ことばとであう!"特集その3 2006.5
人間が長い歴史の中ではぐくんできた言葉。私たちが一生使って暮らすことば。これ無しにはやっていけない大切なものだけど、使い方によってはやっかいで、時に面倒で。そんな言葉を言葉のプロたちは、すくい取って、こんなに素敵なんだよと見せてくれます!口ずさんでみてごらん、と。 |
ゆめにこにこ |
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柳原良平作・絵 |
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日本語独特のくりかえし言葉の美しさに気付いた作者が、それを集めて編んだというこの絵本。言葉を話し始めた小さい人たちにも真似しやすく、言葉を使い慣れた大人には、改めて日本語のひびきの美しさを教えてくれます。図案化された独特の絵も、日本の生活の中の季節や時間をすくい上げていて、シンプルなのに見飽きません。海外へのお土産にもお勧め。 |
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たぁんき ぽぉんき
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長谷川摂子文 |
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短いおはなしとも、詩とも歌とも言える、ユーモアあふれることばで綴られたナンセンス。石っころと豆っころが旅に出たり、夢の中に豆腐とコンニャクと油揚げのお化けが出てきたりの、あり得ないお話に素直に笑えます。そして、"目で読む"だけでは物足りず、絶対"声に出して読みたくなる"はずです。絵本は誰かと一緒に読むのが楽しいのよね!と、改めて思います。 |
つきひといし
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乾 千恵書 |
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「扉」「ねこ」「風」・・・「蟻」「月」「人」。川島さんの写真と乾さんの毛筆が隣り合わせに並んでいます。写真と書は、まるで一緒に生まれたかのように、お互いのイメージを映しあっています。そして、表された13のことばたちを、紡いだかのような谷川さんの詩。書と写真と文があわさってこんなに心を揺すぶる力を持つものかと、この絵本が「こどものとも2003年1月号」として出された時には本当に驚きました。研ぎ澄まされたこういう表現に出会うと、自分の言葉がいかにも無力に思えて情けないのですが・・・。この絵本は、現在は「こどものとも傑作集」として出版されています。 |