“今年の感想文は知識の本で!”の号 2011.7

 感想文を書くなら、クラスメイトとはちょっと違う角度から本を選ぶのもおもしろいかも。昨年の「絵本で書こう」に続き、今年は「知識の本で」お奨めしましょう。

 物語にすっぽりと入り込むタイプの方に比べて、ノンフィクション派は何となく分が悪いと感じていませんか?でも、上手く撰べば、得意の「調べる」腕前を活かして、思い掛けない切り口の感想文が書けますよ。自由研究も同じテーマでやってみたら、ますます面白いかも!対象年齢はあまり気にせず、好きなテーマを捜してみてください。

‘98年の“感想文”お助け特集  ←・・・感想文の書き方のコツ簡略編。

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かえっておいで
     アホウドリ

竹下文子 
鈴木まもる 
ハッピーオウル社 ¥1,470.(税込)
横21.5cm ×縦26.5cm 
対象:小学校初級

 

人を怖がらず、地上では動きも遅いアホウドリは、乱獲で絶滅したと思われていました。島の片隅でひっそりと生き延びているアホウドリを見つけたとき、研究者たちは、何とかしてアホウドリを守り、又昔のように鳥島をアホウドリの島にしたいと願って、さまざまな工夫をしました。この絵本には、その粘り強い、そして時にユニークな保護活動の様子が描かれています。


 

はっけん!
  むしのもり

タダ サトシ 作・絵
小学館 ¥1,365..(税込)
横22cm ×縦 26cm 
対象:小学校初級
 虫大好き少年のさっちん。仲良しのオオクワくんが冬眠から覚めたので、さっそく一緒に野原へ出かけてみました。羽化しているてんとう虫を見てたオオクワ君に、さっちんも「脱皮したり羽化したり」して大きくなるでしょう?と聞かれて、「ええ?」。ぼくは、人の形で生まれたよ。歩けなかったけどね!ふたりは、野原で遊びながら、たくさんの虫たちの脱皮や羽化に出会たのでした。むしのもりシリーズ第三弾。





いちばんでんしゃの しゃしょうさん

たけむら せんじ 
おおとも やすお 
福音館 ¥1,365..(税込)
横26cm ×縦 23cm 
対象:小学校初級

 電車には必ず車掌さんが乗っていて、安全確認をしたり、駅名や乗換えの案内をしてくれますね。乗車中何かで困った時にも相談できる、頼りになる人です。そんな車掌さんの一番電車の乗務の様子が、元車掌さんによって書かれて絵本になりました。電車好きは見逃せない一冊です。・・・それにしても、一番電車に間に合うように起きるのって、大変ですよね〜。


 

 

みらくるミルク

中西敏夫 
米本 久美子 作・絵
横19.5cm ×縦 25.5cm 
福音館 ¥1,365..(税込) 
対象:小学校高学年〜
 哺乳類は、お母さんのミルクを飲んで育つ生き物です。でも、他の動物のお母さんのミルクを貰って飲むのは、人間だけ?人間がミルクを手に入れるために工夫を重ねた酪農の歴史。牛乳が出来る牛の体の仕組み。乳製品のいろいろ。日ごろ何気なくスーパーで買っているミルクやチーズ、ヨーグルトですが、私たちの手許に届くまでの様々なことがらを考えてみませんか?



 

動物の死は
     かなしい?

あべ弘士 作・絵
河出書房新社 ¥1,260.(税込)
横13cm ×縦 19cm 
対象:中学生〜

 

 それが家庭のペットであれ、仕事で接する動物であれ、生き物に関わっていれば、その死を避けて通ることは出来ません。「どうぶつえんガイド」や「あらしのよるに」のシリーズで人気のあべ弘士さんは、絵本の仕事をする前は、旭山動物園の飼育係でした。自分の生き方を求めてひと時を過ごした、動物園での仕事を語る阿部さん。その語り口からは、動物たちにも自分の気持ちにもまっすぐ向かう、彼の生き方が伝わってきます。動物が好きな人にも、どんなふうに生きて行こうかと悩みの中のあなたも、お奨めです。


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