“おもしろ読物大特集 ”15 2015.7

 ホームページでご紹介するのは絵本が多いのですが、店頭では読み物についても、“この本読まなきゃソンですよ!”みたいな情報が飛び交っています。こういう情報をNETでご紹介する余力が無いのが残念です。そんなこともあり、年に1回夏休みには、小学生向け読み物をまとめてご紹介するようにしています。じゃあ、中学生〜大人向けはどうなるんだ?という方は、是非ともお店にお出掛けください。あなたにぴったりの児童文学を、存分にご紹介いたします。
 ということで今月は恒例、小学生向け感想文対応の6冊をどうぞ。


‘98年の“感想文”お助け特集  ←・・・感想文の書き方のコツは、ここです。

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かわうそオスカーのすべりだい

ア−ノルド・ロ−ベル 
ナサニエル・ベンチリ−  
こみや ゆう 
好学社 本体¥1,400.

対象:小学校低学年

 

 

 かわうその子どもたちは滑り台で遊ぶのが大好きでした。土手を滑り降りて、池にパシャーン! ところが、ビーバーが冬に備えて、その滑り台を塞ぐように家を作り始めたのです。そこで新しい滑り台を作ろうとするかわうその男の子オスカーに、お父さんは、池から離れたところに作ってはいけないと諭します。なのに、山のてっぺんまで足を伸ばしたオスカー。そりゃあ、素晴らしい滑り台になるだろうけれど、キツネにオオカミにピューマにヘラジカまで巻き込んで、ねえオスカー、大丈夫なの?




 

くろねこ ロク

   空をとぶ

インガ・ムーア 
なかがわちひろ
徳間書店 本体¥1,700.
対象:小学校低学年

 

 

 くろねこロクはお皿を6つ持っていました。町の広場に住むロクは、周り六軒の家からご飯をもらって暮らしていたのです。ある夏、その飼い主たちに連れられて避暑地に行ったロクは、そこで、大きくて逞しい山のねこスコットと知り合いました。森は、町のねこの知らないことばかり。そして、森を冒険するうち、二匹はお母さんワシに襲われて・・・。挿絵も作者の手になるこの作品、筋肉まで透けて見えるようにリアルな猫の動き、美しい自然、痛快な冒険と、初めて童話を読む人たちを夢中にさせること請け合いです。


 



 

 

わすれものの森

岡田淳+浦川良治作・絵 
BL出版
 本体¥1,300.
対象:小学校中学年から

 

 

 学校では得意なのは音楽と体育だけという、勉強で目立てないツトム。音楽会でソロのパートを任されたというのに、直前になって、肝腎の縦笛を失くしてしまった。友だちの笛を貸してもらってはみたが、やっぱり自分の笛じゃないと上手く吹けないと気づいて、ツトムはもう一度探してみようと夜の学校に忍び込む。そこで不思議な人たちに出会ったツトムは、その二人の案内で、持ち主に忘れられたたくさんのモノたちの世界に行くことに。勇気を奮って暗い森に踏み込むツトムだが、彼の縦笛はツトムのことをどう思っている?岡田淳が後輩の図工教師・浦川良治と二人で作ったこの作品、四〇年の時を経ての復刊です。






 

あなたの夢に おじゃまします

岡田貴久子 
たんじあきこ 
ポプラ版 本体¥1,300.
対象:小学校中学年から

 

 うっかりご近所のお稲城様にお参りしたせいで、狐の神様の「ともの者」にスカウトされた春人。夢の中でお助け舟を漕いで、神様力が落ちてしまった狐の神様を応援するのがその役目らしい。春人の夢に現れる狐の神様は、子ぎつね姿の春人に舟をこがせて、小さな人助けを重ねて行き、そして、そのたびに狐の神様力は上がっていくようで・・・。奇想天外だけど人情厚いこのお話、信じるあなたには「今宵、汝にありがたい神のお宝をさずけよう」。というお告げがあるはず。(かな?)






 

 

かぐや姫のおとうと

広瀬寿子
丹地陽子 
国土社 本体¥1,300.
対象:小学校高学年から


 お母さんとは不仲な玄叔父さんだが、父を亡くした想たち姉弟を何かと気にかけてくれている。その玄叔父さんは、竹やぶの近くに居を構え、竹細工で暮らしを立てていた。ある日想は、おじさんの弟子だという不思議な青年、いささ丸と知り合う。いささ丸は、千二百年前に竹取の翁に拾われて、かぐや姫と一緒に育った話をする。信じられない気もするが、師匠である玄叔父さんも舌を巻くような竹細工を編むいささ丸のその話を、嘘だと言い切れるのだろうか。大昔の義姉弟、想と彼を囲む人たちの不思議な縁、幾重にも絡まった糸が、いささ丸の長い孤独の旅の終わりで結ばれます。






 

 

不思議な尻尾 

マーガレット・マーヒー 
山田順子
東京創元社 本体¥1,700.
対象:小学校高学年から

 

 


 プロディジイストリートの家に、母親と引っ越してきたトム。どこにでもありそうなこの通りに、トムは何か謎めいたものを感じる。そんな時知り会った、同じトムという名前の風変わりな男性。彼にはマイキーという、とても魅力的な犬がいた。元からの住人であるサラとも親しくなったトムの前に繰り広げられる、マイキーのしっぽ絡みの小さな魔法の数々。読者の皆様、願い事はくれぐれも慎重にね!マーヒーの最後の作品です。


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