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“子どもの気持ち特集”その3 2016.4
そんなことで泣けたんだ。そういうことが大問題だったんだ。そうそう、あの時は辛かったよな・・・と、大人になった今も思い出す子ども時代の切ない記憶、誰しも1つや2つはありますね。子どもゆえのそんな気持ちをすくい取った、3冊の絵本です。小さい人たちと一緒に読むもよし、昔の自分に読み聞かすもよし・・・。 <子どもの気持ち特集 その2> 。 |
だーれもいない だーれもいない
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片山健 文・絵 |
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コッコさんがお昼寝から覚めると、だーれもいませんでした。お母さんも、お兄ちゃんも、犬のクッキーさえも。風が吹いて、雲が流れて、山鳩が来ただけ。 昼下がりの白っぽい光の中で一人立ちつくすコッコさん。すると、クッキーの鳴き声が聞こえてきました。慌てた様子で駆け戻るお兄ちゃんと、お母さん。お母さんに抱かれたコッコさんは、ようやく、堰が切れたみたいに泣きました・・・。 |
ようちえん いやや |
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朝。あっちでもこっちでも「ようちえん いやや〜」という泣き声が。4月ですね〜。泣き虫さんたちは、ようちえんに行きたくない言い訳をいろいろ並べていますが、本心はお母さんと一緒にいたいからなんです。その気持ち、分かります! |
金のおさら |
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なかよしのエリーの家で遊んでいたイザベルは、ドールハウスに新しい金のお皿が飾られているのに気付きました。エリーの素敵なドールハウスのなかで、それは特別綺麗に見えました。そして、イザベルは、どうしてだかわからないうちに、お皿をポケットの中に入れてしまったのです。子どもたちにとって重いテーマが取り上げられた作品ですが、お母さんやエリーの励ましで、イザベラはこの問題を乗り越え、お話は幸せな結末を迎えます。言葉にできないイザベルの気持ちが、部屋に散らばったお人形たちや、猫や、お庭のひまわりの表情に描かれて、それが小さな読者を助けてくれています。 |