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“おもしろ読物大特集 ”16 2016.7
今年の面白読み物は、作品の中に日本の定形詩(短歌や俳句)の含まれているいるものを選んでみました。 |
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はいくしょうてんがい |
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苅田澄子作
ふうちゃんが夜牛乳を買いに出ると、商店街の看板たちがお店自慢をしていた。言い争うだけで決着がつかないので、それなら俳句で勝負をしようということに。なかなかの名句が発表されて和やかになったところに、なんと、スーパーの看板たちが乗り込んできた。最近できたこの大型スーパー、品数や駐車場の広さが自慢で、古くからある商店街の看板の俳句をけなしまくって大変な勢い。物陰でそれを聞いているふうちゃんも、ドキドキ。勝負はどうなるの? |
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菜の子ちゃんと カッパ石日本全国不思議案内 2 |
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富安陽子作 Yuji 絵 福音館 本体¥1,300. 対象:小学校中・高学年
1日だけの転校生としてやって来て町の危機を救い、誰の記憶にも残らずに去っていく不思議な女の子、菜の子ちゃん。今回は、かっぱの襲撃から町を守るために、かっぱ石を探すことがその使命です。山に住む精霊たちの力を借りてかっぱ石の謎に迫る菜の子ちゃんたちを助けてくれたのは、毘沙門様。この毘沙門様、話す言葉をいちいち5.7.5.7.7のリズムに載せようとする面白い方。彼のうたや語りを拾い出すだけでも面白い感想文が書けそうです。物語の方も勿論読み応えがありますよ。 |
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うたうとは小さないのち ひろいあげ |
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村上しいこ作
高校に入学した途端、先輩から強引にうた部(短歌部)に誘われてしまう桃子。中学時代の心の傷から立ち直れない友人の綾美と、そのことに責任を感じて高校生活を楽しめない桃子。2人のそんな関係に、なぜか関わって来るクラスメイトの綾。それに、うた部の個性豊かな先輩たちが加わって繰り広げられる、ぶきっちょだけどまっすぐな青春の日々。短歌という研ぎ澄まされたことばで、そんな彼らの心を切り取って見せてくれる作風、新鮮です。 |