“クリスマスの絵本”動物たちにもクリスマス  2003.12

 子どもたちが楽しみにしているクリスマス。どの子の願いも叶えられますように!ところでサンタクロースは、どうやら動物たちにもプレゼントを運んでいるようですよ。大奮闘のサンタさんを見習って、わたしたち大人も、地球上の生きもの全部の幸せを考えたいですね。

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サンタがきたら
   おこしてね


やすいすえこ文 鈴木まもる絵
女子パウロ会 ¥950.(本体)
横20.5cm ×縦18.5cm

対象:2歳から
 "サンタがきたらおこしてね"と、子どもたちが眠りに就いた夜のこと。サンタクロースは木の根方の子うさぎたちに、地面の穴に棲むもぐらの子たちに、そして海にダイブして魚の子たちにもプレゼントを配っていました。梢で眠る小鳥たちに、静かに静かに贈り物を渡した後、今度は一軒の家にやってきましたよ。サンタさんが来たことも知らずぐっすり眠る人間の子供たちにのところへ・・・。
 "大きくなってね。君たちのことがだいすきだよ。"と眠る子どもたちに話しかけるサンタさん。小さい人が始めて出会うクリスマスの絵本として、お勧めです。





サンタクロースのおくりもの
     

クラーク作 オームロッド絵 
戸田早紀訳
金の星 ¥1,500.(本体)
横21cm×縦23cm
対象:4歳から

 誰一人クリスマスを祝ってくれる人のいない年老いたロバは、凍りついた草原でひとりでした。真夜中の鐘が鳴ったとき、重い荷物をかついだサンタクロースに出会い、ロバはお手伝いを申し出ます。夜が明け始めるころに二人はプレゼントを配り終え、サンタクロースは、最後に残ったプレゼントを背にしたロバを、ひとりでハニーウェルさんの家に向かわせます。ロバはハニーウェル一家へのプレゼントとなりましたが、それはまた、ロバにとって幸せな暮しを得ることでもあったのです。この家の4人の男の子たちは、どのプレゼントよりもロバを迎えたことを喜びました。「みんな とても しあわせでした。なかでも ロバは いちばん しあわせでした。」というこのお話の終りは、読み手の心をも暖かく満たしてくれます。


子うさぎましろのお話

佐々木たづ作 三好碩也絵 
ポプラ社 ¥1,200.(本体)
横21cm ×縦24cm
 
対象:5歳から

 クリスマスの日、北の国の動物の子たちは、いちばん先にプレゼントをもらいます。サンタクロースのおじいさんが、住んでいる北の国から順に、プレゼントを配り始めるからです。しろうさぎの子ましろは、おいしいお菓子ときれいな飾りをもらいましたが、お菓子はさっそくお腹の中へ。ましろは、何とかもう一度プレゼントをもらおうと考え、体を炭で黒く塗って、帰ってくるサンタクロースを呼び止めました。ましろであることに気が付かない訳はないサンタクロースですが、袋の中に残っていたサンドイッチと小さな種を、ましろに与えます。すっかり得意になったましろですが、体に付けた炭が取れなくなっていることに気付き、自分のしたことの罪深さを悟ります。せめて種は神さまに返そうと、積もった雪を深く掘って地面に埋めたましろは、元のしろうさぎに戻り、そして次の冬、ましろの種は大きく育って、その枝にたくさんのおもちゃや絵本をつけました。ましろはそれを取って、サンタクロースの配る贈り物の支度を手伝ったのでした。




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