赤ちゃんが生まれると、ご両親は勿論、本好きに育って!と願う親しい方が、ファーストブックを求めに来てくださいます。赤ちゃんはどんなふうに絵本と出会うのでしょうか。ピコットがお付き合いしてきた赤ちゃんたちの様子では、3ケ月の赤ちゃんも、「いないいないばあ」(松谷みよ子/童心社)を読み聞かせると、しっかりと絵本を注視してくれます。もう少し月齢が上がると、絵本と読み手を交互に見比べたり、お話に沿って表情が変化する様子で、内容を理解できているんだな・・・とわかります。
3ヶ月児よりも10ヵ月児の方が、理解力の育っている分豊かな反応を返してくれますが、同時に手も上手に使えるようになっていますから、「自分でページをめくる」ことにこだわって、お話に気持ちが向かない子もいます。「絵本はお話の世界だよ。一緒に読もうね。」と知らせるには、初めてのお母さんなら3ヶ月の時点でスタートした方がやり易いかもしれません。
だからと言って、「うちの子はもう一歳になってしまった!」と、慌てる事もありません。大きくなった分興味関心の対照がはっきりしてくるので、車が好きなら乗物が主人公のお話、というように、その子に合った入り口を用意してあげられます。お手伝いしますので、どうぞご相談ください。
早くから絵本に出会えば、「楽しい時間」をそれだけたくさん持てますから、勿論、誕生と同時に絵本を準備していただくのが理想です。でも、
「絵本との出会いは、何歳でも遅くはないのです。遅いどころか、子育ての中で初めて絵本の楽しさを知るお父さんやお母さんも多いのですから。すっかり虜になって、子育てを終えた後、絵本の読み聞かせのボランティアをしたり、絵本作家を目指したりと、絵本がライフワークになる方もあります。
何歳から絵本に出会うにしろ、子どもの場合、おとなが読んで聞かせることが不可欠の条件です。小学生になって、「うちの子はどうも本嫌いらしい・・・」と気付いたら、その時点からでも絵本や童話を読んであげてください。「え?もう字がよめるのに?」「読んであげたら、ますます1人で読まないのでは?」と思われるかもしれませんが、「読み手と一緒にお話の中に入る」楽しさに年齢制限はありません。楽しいからこそ、もっと楽しみたいと思い、楽しさは読む原動力になって行きます。
また、童話が読めるようになった時には、もう絵本は卒業・・・ではなく、絵本も童話も読めるようになったと考えてください。同じ絵本でも年齢によって感じ方は違いますし、経験を重ねたからこそ理解出来る絵本もあります。大学生になっても、お母さんやお父さんになっても、好きな絵本があるってすてきなことですね。
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